【低酸素トレーニングと貧血】酸素不足が体を強くする?安全に続けるためのポイント

「貧血=血が足りない」と思っていませんか? 実は、正確には“血液中の赤血球やヘモグロビンが足りない状態”のことを指します。 血の量そのものが減るわけではなく、酸素を運ぶ力が落ちてしまうんです。

低酸素トレーニングは、この「酸素を運ぶ力」に関係が深いトレーニング法。 ここでは、生理学的な根拠をもとに、貧血との関係や注意点をわかりやすく解説します。


貧血とは?

血液の中には大きく分けて3つの成分があります。

  • 赤血球:酸素を運ぶ (赤血球にはヘモグロビンが含まれている)
  • 白血球:免疫を守る (マクロファージ、リンパ球、好中球、好塩基球、好酸球)
  • 血小板:出血を止める

このうち、赤血球やヘモグロビン(Hb)が少なくなると、体の隅々まで酸素を届けにくくなり、以下のような症状が現れます。

朝起きてもだるい

階段で息切れしやすい

顔色が悪い・めまいがする

これらの貧血症状は、「血が足りない」ではなく「酸素を運ぶ力が足りない」のが正体です。


低酸素トレーニングが貧血予防に関係する理由

低酸素トレーニングとは、酸素濃度を下げた環境で運動するトレーニング法です。 体が「酸素が足りない」と感じると、次のような反応が起こります。

  1. 腎臓からエリスロポエチン(EPO)というホルモンが分泌される
  2. 骨髄が刺激され、赤血球を増やそうとする
  3. 結果として、酸素を運ぶ力(ヘモグロビン量)がアップ

このように、体が自然に“貧血を防ぐ仕組み”を働かせるのが低酸素トレーニングの特長です。

参考:7低酸素施設の利用 – JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会


ただし、「鉄」が不足していると逆効果に!

赤血球を作るためには、鉄が欠かせません。 そして鉄の「貯金量」を示すのがフェリチン(Ferritin)という数値です。

こんな方は鉄不足のリスクあり

食事量が少ない・ダイエット中

月経がある

肉・魚をあまり食べない

鉄が不足すると、せっかくの低酸素刺激を与えても赤血球が作れず、 かえって貧血が悪化するケースもあります。


チェックしておきたい2つの数値

項目目安ポイント
ヘモグロビン(Hb)男性13g/dL~16.6 g/dL
女性11.4g/dL~14.6 g/dL
体に酸素を運ぶ能力を示す指標
フェリチン(Ferritin)30ng/mL未満は要注意体内の鉄ストック。低いと赤血球が作れない

正常範囲内でも「下限ギリギリ」は鉄不足のサインとして注意が必要です。

参考:血液一般 | 健診・保健指導 | 全国健康保険協会
参考:Ⅱ 鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断指針:3. 鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断・診断基準(1) | 日本鉄バイオサイエンス学会


鉄を補うための食事ポイント

低酸素トレーニングとあわせて、食事でも鉄分を意識することがポイント

鉄を多く含む食品

赤身肉(牛・豚)

レバー

カツオ・マグロなどの魚

豆類、ほうれん草

鉄の吸収を助ける食品

ビタミンC(柑橘類、ブロッコリーなど)

タンパク質(卵、鶏肉、魚など)


安全に低酸素トレーニングを行うポイント

  • 週1〜2回、20〜30分程度からスタート
  • 貧血気味のときは強度を下げる(トレーナーさんに事前に伝えておくと安心!)
  • トレーニング後の疲労感をチェック
  • 定期的に血液検査を受ける

まとめ

  • 低酸素トレーニングは、赤血球を増やす体の力を高める
  • 鉄不足のままだと、貧血が悪化するリスクがある
  • 安全に行うには、日ごろから鉄分やタンパク質などを含む食事をしっかり摂る

健康的に続けるためには、「低酸素+鉄バランス」を意識しましょう。


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